潮干狩りをやる場合は貝毒に注意|千葉県による2021年5月実施検査で下痢性の貝毒が若干検出

潮干狩りをする上で是非基本知識として知っておきたいのが貝毒についての情報です。

貝毒とは

貝毒とは、主に二枚貝(アサリ、カキなど)が毒を持った植物プランクトンを餌として食べることで体内に毒を蓄積させる現象。

貝毒の原因

二枚貝は植物プランクトンを餌としていますが、植物プランクトンの中には毒を持った貝毒プランクトンと呼ばれるものがあります。海域でこの貝毒プランクトンが発生すると、二枚貝は必然的に貝毒プランクトンをたくさん食べ、徐々に毒を体内に蓄積することで貝が毒化します。

貝毒の時期

貝毒は特定の時期などはありません。ただ現実問題として潮干狩りは大潮の干潮が多い春に実施されることが多いためこの時期に特に注意する必要があります。

貝毒の見分け方

貝毒を持っている貝を外見から見分ける方法はありません。

貝毒になる可能性のある貝

植物プランクトンを餌とするアサリやカキ、ヒオウギ、ムラサキイガイ、ホタテガイなどの二枚貝が毒化する可能性があります。

貝毒の症状

貝毒になった二枚貝を食べると主に以下のような症状が出ます。

  1. 麻痺:食後30分で舌、唇、顔面がしびれ、やがて全身に広がり、重症の場合体が思うように動かなくなる
  2. 下痢:下痢症状のほかにおう吐、吐き気、腹痛が起こります。食後30分から4時間以内に発症し、およそ3日ほどで全快。死亡例はなし。

貝毒を避ける対策方法

貝毒は熱処理で無くなるのか?

残念ながら毒成分は熱に強く、煮ても焼いてもなくなることはありません。そのため貝毒を避ける唯一の方法は貝毒になった貝を食べないことです。

最新の千葉県の貝毒検査結果

貝毒の調査は県の農林水産部が実施しています。以下は2021年春の実施結果です。江戸川放水路は千葉県北部が該当します。下痢性の貝毒が出荷規制の160分の1の微量ですが若干検出されています。

【出荷規制値】麻痺性貝毒:4MU/g、下痢性貝毒:0.16mgOA当量/kg

結果判明日 採取日 種類 地区 麻痺性貝毒 下痢性貝毒
5月25日 5月19日 ホンビノスガイ 千葉北部 不検出
5月24日 5月18日 アサリ 富津 不検出
5月24日 5月18日 アサリ 木更津南部 不検出
5月21日 5月17日 アサリ 木更津北部 不検出
5月17日 5月11日 アサリ 木更津北部 不検出
5月17日 5月11日 アサリ 富津 不検出
5月14日 5月10日 アサリ 木更津南部 不検出
5月14日 5月10日 ホンビノスガイ 千葉北部 0.01 mgOA当量/kg
5月10日 4月29日 アサリ 木更津北部 不検出 不検出
5月10日 4月28日 ホンビノスガイ 千葉北部 不検出 不検出
5月6日 4月26日 アサリ 木更津南部 不検出 不検出
5月6日 4月26日 アサリ 富津 不検出 不検出