ハゼクラ準備編
ハゼクラでハゼを釣るためにはまず道具を準備する必要があります。何を準備する必要があるかは、FIVECOREさんの以下の動画で詳しく紹介されています。
ハゼクラ必要ツールその1:ロッド
上記の動画で紹介されているロッドの選び方のポイントは以下の通です。
- ハゼ釣りで使われるロッドは、ハゼ専用のものはない
- 代わりにメバル、アジ、トラウト用のウルトラライトロッドを使う
- その中でも全体的にしなるタイプのロッド
- 基本的には7フィート(2メートル)前後の長さが使いやすい
- 足場が悪いところで釣る場合は、もう少し長めでも良い
ちなみに、上記の動画で紹介されているFunck Starは、40T超高弾性チューブラーカーボンを採用した『しなやか』を追求したロッドで、1g以下の極軽リグも軽快に扱うことができる商品です。ただし、価格が3万円と高いです。
アマゾンを見れば、お手軽なロッドはいくらでもあります。例えば、以下のアジングロッドはアマゾンの中で最も売れている商品で、価格も五千円くらいです。
ハゼクラ必要ツールその2:リール
二つ目はリールです。上記動画では、以下のポイントが紹介されています。
- リールはスピニングリールの1000-2000番を使う
- リールはハイギアではなく、ローギアの方が使いやすい
スピニングリールとは、要するに最も一般的なリールです。リールは500〜6000番台くらいまであり、1000-2000番台とは小型に分類されるタイプとなります。
番手 | 対象の釣り魚 |
---|---|
500 | アジング・エリアトラウト、ハゼ |
1000 | アジング・メバリング・エリアトラウト、ハゼ |
2000 | アジング・メバリング・渓流トラウト・バス、ハゼ |
2500 | ライトエギング・渓流トラウト・バス |
3000 | エギング・シーバス・フラットフィッシュ・本流トラウト・バス |
4000 | シーバス・フラットフィッシュ・ライトジギング |
5000 | ライトジギング・ライトショアジギング |
6000 | ジギング・ショアジギング |
ギア比は、一巻きにどのくらいのライン(糸)を巻き取れるかという数字で、ハイギアであればギア比1:9くらい、逆にローギアであれば、ギア比は1:6や1:5くらいになります。
例えば、以下のようなリールがお手頃です。
ハゼクラ必要ツールその3:ライン
三つ目はラインです。ラインとはリールに巻かれている糸のことで、上記動画では、以下のポイントが紹介されています。
- ラインはPE、ナイロン、フロロカーボンの1号前後
- PEラインの方が細くできるメリットがあるため、飛距離を稼ぎやすく、また感度も良くなる
ラインの太さ(号数)
ラインの太さは号数で決まります。ハゼ釣りでは1号を目安に号数を選択することになります。
太さ(号数) | 釣り方 |
---|---|
3号~5号 | 深場の船釣り |
3号 | 堤防サビキ釣り、堤防ちょい投げ、探り釣り |
2号~3号 | 堤防ウキ釣り |
1.5号 | 本格投げ釣り、浅場の船釣り |
1号~1.5号 | 川の小物釣り |
0.6号~1号 | 渓流釣り |
ラインの種類
ナイロンラインは、釣りでは最もオーソドックスなタイプですが、水を吸って劣化するのがデメリットです。
フロロカーボンは、適度な伸縮性をもつ硬くて強いラインです。
ハゼ釣りに必要なそれぞれの素材の特徴をまとめた比較表が以下の通りとなります。動画ではPEラインを推奨していますが、確かにハゼのように小型で引きもそれほど強くない魚を狙う場合は、柔らかくて感度の良いPEラインが最適かもしれません。
種類 | PE | ナイロン | フロロカーボン |
---|---|---|---|
耐摩耗性 | 弱い | やや強い | 強い |
不沈 | 水に浮く | 水に沈む | 水に沈む |
伸度 | なし | あり | ややあり |
剛軟度 | 非常にやわらかい | やわらかい | 硬い |
吸水性 | なし | あり(劣化する) | なし |
以下がPEラインの1号で最も売れている商品です。
ハゼクラ必要ツールその4:(ショック)リーダー
ショックリーダーの目的とメリット
ショックリーダーとは、リールの糸とルアーの中間にあるショック(衝撃)を吸収するための糸のことです。リーダーとも呼ばれます。
ショックリーダーの目的はその名の通り、衝撃を吸収し、PEラインが切れないようにするためのものです。ラインはPEラインが良い、という説明でしたが、ショックリーダーはフロロカーボン1号の糸を利用します。
PEラインの先にフロロカーボンのリーダーを使うことで、以下のようなメリットがあります。
- PEラインにない伸縮性を確保できる
- 根掛かりした場合に、摩耗性の高いフロロカーボンを利用することで擦れて切れるリスクを下げることができる
特に、根掛かり時にはショックリーダー側で糸を切れるようにしたいので、ショックリーダーの太さは1号以下にする必要があります。
ハゼクラ用のリーダーの長さ
ハゼクラ用のリーダーの長さですが、30cm程度で十分です。
リーダーとラインの結び方
ショックリーダーとラインの結び方ですが、色々な紹介動画がありますが、以下の動画がロープを使っていて最も分かりやすいです。
おすすめリーダー
ハゼクラ必要ツールその5:ハゼクランク
元祖ハゼルアー、ハゼクラ・ピーシリーズ
動画で紹介されているのは、ジャストエース(Justace) というメーカーの、ハゼ専用ルアー、ハゼクラ・ピーシリーズです。ハゼクラ・ピーシリーズは、ハゼを狙うためのスペシャルチューニングを施した元祖ハゼルアーです。
商品名 | ディープ クラ・ピー SFT BELL |
---|---|
長さ | 34mm |
重さ | 3.4g |
種類 | Floating |
深さ | 2メートル |
カラー |
|
価格(税別) | ¥1,350 |
ノーマルサウンドモデルは12種類のカラーが用意されています。
ハゼクラ・ピーシリーズの詳しい紹介は、同じFIVECOREの動画で紹介されています。
ダイワ(Daiwa) クランク ベイト ハゼクランクJr
ハゼクランクJrは、リアトラウト用のスモールクランクをハゼ専用に徹底チューニングしたダイワのハゼクランクです。全長27mmの小粒ボディにハゼが大好きな要素をふんだんに詰め込んでいます。
- ハゼのやる気を刺激するラトルサウンド
- フックはケイムラ塗装したピンク針を搭載
- 紫外線に反応して青白く発光しハゼに強烈アピール
- 浮力は早すぎず遅すぎない絶妙設定
- ハゼが追いきれる速度に設定
- 投げて底にコツコツ当てながら巻くだけ
サポートフック
サポートフックとは、ルアーの針に付ける追加の短い糸と針のことです。別名アシストフックとも呼びます。なかなかフッキングに持ち込めない時に、このサポートフックを付けると、フッキングの確率をあげることができます。以下は、有名釣り具メーカー、がまかつのハゼクラ専用サポートフック「鬼爪」です。
ハゼクラの前提となるハゼの習性
ハゼは自分の縄張りを守る習性がある
ハゼクラを使うには、前提となるハゼの習性を知っておく必要があります。
別の記事で説明していますが、ハゼはある程度の大きさになるとイソメやゴカイなどの多毛類、甲殻類、小魚などを大きな口で捕食するようになります。
しかし、小魚を捕食すると言っても、ハゼクラのサイズはハゼが捕食するよりもずっと大きなサイズです。それなのに、なぜハゼクラでハゼが釣れるのでしょうか。
ハゼは基本的には他の魚と比較すると、あまり動かない魚です。自分の縄張りが決まっていて、その範囲で捕食しています。そんな訳で、自分の縄張りに他のハゼが進入してくると、そのハゼを追い出すために侵入したハゼに噛み付く習性があります。ハゼクラはこの習性を利用しているのです。
ハゼクラを追いかけるハゼの水中映像
以下はハゼクラを追いかけるハゼの水中映像です。動画が長いので、水中シーンが始まる8:15分から再生できるようになっています。
ハゼクラ小劇場
ハゼ「フンフンフン♪ 今日もおいらの縄張りで美味しいご飯を探そうっと」
(ハゼクラが泳いでくる)
ハゼ「ああ? 俺のシマ荒らそうってか? 太えやつだ噛み付いて追い出してやるゼ!! ゴルァ! テメェ!」
ガブッ(ハゼクラを追いかけて噛み付く)
ハゼ「ギャー!!! 何かが俺様のお口に引っかかった〜! 引っ張られる!タスケテ〜」
(完)
ハゼクラの釣り方
クランクベイトの動き方
ハゼクラの釣り方です。ハゼクラを購入して実際に水に入れてみると分かりますが、ハゼクラはクランクベイトという種類のルアーで、多くの場合、中に空気が入っているため高い浮力を持っています。
ハゼは底にいるのに、水に浮いてしまうのではアプローチができないじゃないか!?
常識的にはそう思うのですが、キャストしてリールを巻くと、平らのリップ部分が水の抵抗を受け水中に潜行していきます。これによって、底にいるハゼへのアプローチが可能になる、という仕組みになっています。
ハゼクラがどこまで潜れるかですが、ハゼクラ・ピーシリーズの対応水深は2メートルとなっています。
ハゼクラの良質解説動画
ハゼクラ・ピーシリーズのメーカーJustace社の解説動画
ハゼクラの使い方を解説している良質解説動画ですが、まずは、ハゼクラ・ピーシリーズのメーカーであるJustace社自身が解説する実釣動画です。
以下が、動画で解説しているTIPです。
- 軽く投げ、巻いて止める、巻いて止める
- 止めた瞬間に食ってくることが多い
- 食ってこない時は小刻みにアクションをつける
- ハゼは岸寄りにいるので、それほど遠くに投げなくても良い
- 近いところから投げ、少しずつ遠くに飛ばしていく
- ハゼクラの前にハゼクラフック、後ろにアシストフックを付ける
- FCTアンフェア35F BELL(通称ハゼアン)を使う場合は、ディープクラピーよりもゆっくりと巻く
- FCTアンフェア35F BELLは、ディープクラピーで反応しなかったハゼを釣ることができる
- FCCマイクロクラピー2フックBELLを使う場合は、推進1メートルくらいを狙い、ゆっくり巻いて止めるを繰り返す
ルアー1BANのスタッフの解説動画
次に、ルアー1BANのスタッフが解説している動画です。こちらでもハゼクラの使い方を詳しく解説しています。とても分かりやすいです。
以下は動画で説明しているTIPです。
- 釣り場としては、砂地メインで、ゴロタ石が点在ようなところが良い
- 干潮から上げのタイミングが釣りやすい
- 満潮時でも良いが、水深の浅いエリアが少なくなるため、結果的に釣果が鈍ってしまう
- 柔らかいロッド、細いラインとリーダーを使う
- 基本的にはキャストして巻くだけ
- 飛距離も10メートルくらい
- リールを巻く速度はゆっくり。これにより、ハゼクラが底に潜ることができる
- 底に潜らせたいときは、竿先を下に向けて、少し早く巻き、その後一定にする
- 竿先を寝かせると根掛かりする可能性がやや高くなるのでロッドは水平に
- 根掛かりするようであれば、ロッドを少し立てて巻く
江戸川放水路のハゼクラの釣りポイント
干潮満潮を確認しておく
江戸川放水路のハゼクラの釣りポイントですが、ボートと陸っぱりでポイントの選び方が変わってきます。しかし、いずれもの場合も必ずチェックしておきたいのは、干潮満潮の時間帯です。以下が市川の海の直近の潮見表です。
江戸川放水路のボートでハゼクラを使う場合のポイントの見つけ方
ボート釣りの場合は、ボート釣り屋の人にポイントまで連れて行ってもらいましょう。その際、おすすめのハゼクラのカラーやタイプなども聞いておくと良いでしょう。
江戸川放水路の陸っぱりでハゼクラを使う場合のポイントの探し方
陸っぱりでハゼクラをやるには、以下の条件を満たす場所を探す必要があります。
- 水深が2メートル以下であること
- 足場がよく、ルアーを投げやすいところ
江戸川放水路ですが、駐車場の関係で、地元民以外が気軽に足を運べるのは川の西側となります。西側は地下鉄東西線の線路を起点に南北に分けることができます。
東西線より北側の岸
東西線よりの北側に実際に足を運んでみると分かりますが、このエリアは、護岸整備されていない川辺で、少なくない場所でアシが生い茂っています。これでは水辺に近づくことができません。
そのため、アシが生えてないポイントを探すか、干潮時に水が引いた時に、アシの先の場所に行く必要があります。
以下は干潮で丁度水が引いた場所で釣りをしている人の写真です。足場が悪いので、長靴は必須です。
以下の動画は、干潮時にアシの先でハゼクラを使って釣りをしているBOSO FISHING CHANNELさんの動画です。
このエリアのもう一つの方法は、ボート屋の桟橋があるので、お金を払って桟橋釣りをするという方法です。桟橋釣りの場合は、船の隙間を狙うことになるため、ネックになるのは障害物が多いことでしょう。
東西線より南側の岸
足場が良いのは何と言っても東西線より南側の岸でしょう。このエリアはコンクリートで固められているため、アシもなく、足場がとても良いのが特徴です。星野よしおさんのチャンネルで以下の動画が紹介されています。