江戸川氾濫警戒情報が発令
2019年10月12日に関東を直撃した台風12号ですが、13日の朝までには関東地方を通り過ぎて北上し、海上に抜けたようです。
しかし、この2時間前に、関東地方整備局と気象庁予報部は共同発表を行い、江戸川に氾濫警戒情報を発表しました。
江戸川氾濫警戒情報 江戸川洪水予報 第1号洪水警報(発表)
2019年10月13日午前4時0分
関東地方整備局 気象庁予報部 共同発表
【警戒レベル3相当情報[洪水]】江戸川では、氾濫危険水位に到達する見込み
【主文】
西関宿水位観測所
【警戒レベル3相当】江戸川の西関宿水位観測所(幸手市)では、13日04時頃に、避難勧告等の発令の目安となる「氾濫危険水位」に到達する見込みです。猿島郡五霞町、さいたま市、春日部市、越谷市、久喜市、八潮市、三郷市、幸手市、吉川市、北葛飾郡杉戸町、北葛飾郡松伏町、野田市、葛飾区では、江戸川の堤防決壊等による氾濫により、浸水するおそれがあります。市町村からの避難情報に十分注意するとともに、適切な防災行動をとって下さい。
【浸水想定地区】
氾濫による浸水が想定される地区※
- 西関宿水位観測所
- 茨城県 五霞町
- 埼玉県 さいたま市(岩槻区) 春日部市 越谷市 久喜市 八潮市 三郷市 幸手市 吉川市 杉戸町 松伏町
- 千葉県 野田市
- 東京都 葛飾区
- 野田水位観測所
- 埼玉県 春日部市 草加市 越谷市 八潮市 三郷市 幸手市 吉川市 杉戸町 松伏町
- 千葉県 市川市 船橋市 松戸市 野田市 流山市 浦安市
- 東京都 足立区 葛飾区 江戸川区
※はん濫による浸水が想定される地区については、一定の条件下に基づく計算結果での推定です。気象条件や堤防の決壊の状況によっては、この地区以外でもはん濫による浸水がおこる可能性があります。
【雨量】
現在、雨は小降りになりました。
江戸川流域
11日13時00分から13日3時50分までの流域平均雨量 316ミリ
13日3時50分から13日6時50分までの流域平均雨量の見込み 1ミリ【水位】
西関宿水位観測所
13日1時20分の現況 6・15m (水位危険レベル2)
13日3時0分の予測 7・92m (水位危険レベル2)
13日4時0分の予測 9・08m (水位危険レベル4)
13日5時0分の予測 9・79m (水位危険レベル5)野田水位観測所
13日1時20分の現況 4・66m (水位危険レベル1)
この洪水警報を読むと、江戸川が流れるほぼ全域で、氾濫による浸水の危険性があることが分かります。
また、興味深いことに、雨は止んでも、西関宿水位観測所の水位は上昇を続けていて、5時0分の予測では9・79m、水位危険レベル5に上がっていることです。以下の通り、レベル5は最悪のレベルです。
水位危険度レベル
■レベル1 水防団待機水位超過
■レベル2 はん濫注意水位(警戒水位)超過
■レベル3 避難判断水位超過
■レベル4 はん濫危険水位超過
■レベル5 はん濫の発生
これは、川は周辺の地域から流入する雨が流れて集まってくるため、雨が降るタイミングと、川の水位が上がるタイミングがずれているためです。
江戸川の6時現在ライブカメラ
では、実際どのくらいの水位になってしまっているのでしょうか。
幸いなことに、関東地方整備局のサイトにはライブカメラなるものがあり、以下のポイントで10分おきの静止画を確認することができます。
そして、以下が警報が発令された2時間後の各ポイントのスクリーンショットです。
ポイントによって、かなり差があるのが分かります。ライブカメラを確認する限り、野田や流山がかなり危険なようです。
なぜ同じ川なのに水位がこれほど違うのかというと、場所によって川幅と堤防の高さが異なっていることが理由にあります。
河口に行くに従って、川幅はかなり広くなるため、市川市の行徳橋周辺ではそれほど危険なことにはなっていないようです。個人的には江戸川放水路のボート屋のボートや桟橋がどうなっているのか心配です。せっかくのシーズン真っ最中。営業に影響がないことを祈りたいと思います。
しかし、つくづく防災への備えは大切です。もっと勉強をしようと思います。