江戸川放水路の潮干狩りで牡蠣(カキ)を食べるのは危険?江戸川放水路の水質汚染を調べてみた

江戸川放水路に潮干狩りに来ると、牡蠣(カキ)の殻をたくさん見ます。

中国人たちがかなり乱獲しているようですが、この牡蠣は食べられるのでしょうか? 少し調べてみました。





江戸川放水路に生息する牡蠣(カキ)について

江戸川放水路に生息する牡蠣(カキ)はマガキ

江戸川放水路に生息する牡蠣(カキ)はマガキです。

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マガキは、岩などに固着生活する牡蠣の一種で、サイズは中程度、外形はバラバラです。通常、岩などに付着します。

マガキの生息範囲ですが、内湾から河口域の塩分濃度の低い水域を好むため、汽水域である江戸川放水路はマガキにとって最適な環境とも言えます。

マガキは食用の貝類で世界最大級の年間生産量

マガキは食用の貝類の中でも世界最大級の年間生産量を持っていて、養殖だけでも生産量は4万トン/年もの量になります。ちなみにスーパーに流通しているのはほとんどがこの養殖のマガキです。例えば、以下は三陸産の養殖の真牡蠣です。美味しそうです!

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牡蠣は生ける水質濾過装置

牡蠣のエサは、水中に浮遊する植物プランクトンです。この植物プランクトンをエラで濾して食べているのです。当然ですが、その過程で大量の海水を吸い込んでいます。

1個のカキが植物プランクトンを濾しとるために吸い込む海水の量は1時間で何と10~20L。さらに一日中この植物プランクトンを食べ続けているため、1個のカキだけで一日400リットル近い海水を吸い込んでいることになります。

だとすると、次に気になるのは江戸川の水質です。

江戸川放水路の水質はどうなっているのか?

川の水質を測る指標BOD値

だとすると、気になるのは江戸川放水路の水質です。僕の友人は江戸川放水路の水質に対してかなり懐疑的で、絶対に一緒に江戸川放水路に釣りに行こうとはしません。

川の水質を測る指標としてBOD値と呼ばれるものが利用されています。

BOD値とは

BODとは生物化学的酸素消費量のことで、水中の汚れ(有機物)は、微生物により分解されますが、その時に消費する酸素の量を生物化学的酸素消費量(BOD)と言い、BOD の値が大きければ水が汚れていることを表します。つまり、この数字が少ないほど水は綺麗ということになります。

数値では、3が一つの目安となっています。3以下であれば平均より綺麗な川ということになり、逆に3以上であれば平均より汚い川ということになります。

江戸川のBOD値の調査場所と水質のイメージ

環境庁が実施している江戸川の水質検査ですが、以下が毎年の調査場所と大体の水質のイメージです。見て分かる通り、江戸川の水質は上流ではAランクとなっていますが、栗山浄水場取水口から江戸川水門まではBランクに落ち、江戸川水門から河口までは旧江戸川も江戸川放水路もCランクに落ちています。

江戸川放水路の調査場所は東西線の線路の下あたりなので、まさにハゼ釣りの中心的な場所です。

江戸川放水路のBOD値の推移

それで、東西線の線路の下で毎年調査されているBODの数値ですが、毎年の数値で見ると上下を繰り返しています。過去10年をグラフにすると、こんな感じです。3以下が合格ラインだとすると、合格ラインを超えたり下回ったりを繰り返しています。

BOD平均値 (mg/L)
2009 2.7
2010 2.7
2011 3.7
2012 4.9
2013 4.0
2014 4.0
2015 2.0
2016 2.5
2017 2.8
2018 4.4

江戸川放水路のBODと他の河川のBOD値の比較

以下が平成29年度に環境省が調査したBODの抜粋情報になります。

比較しやすいように、近隣の川である利根川、境川、多摩川、そして最も綺麗な川である高知県の四万十川、数値が最も悪かった佐賀県の福所江の数字も入れています。

都道府県 水域 類型 BOD平均値 (mg/L)
千葉 江戸川下流 C 4.4
茨城・千葉 利根川下流 A 1.1
東京 多摩川中・下流 B 1.6
東京 境川 C 2.4
高知 四万十川 AA 0.6
佐賀 福所江 E 9.1

こうしてみると、江戸川の水質は最も数値が悪い福所江よりは綺麗ですが、決して綺麗とは言えません。

結論:江戸川放水路に生息する牡蠣(カキ)は食べない方が良さそう

色々と調べてみましたが、牡蠣が一日400リットル近い海水を吸い込んでいることと、江戸川放水路の水質が、綺麗な水質のボーダーライン上にあることを考えると、食べない方が無難だと思います。幸いなことに牡蠣そのものを僕はあまり好きではないので、それほど誘惑ということにもならなそうです。

何れにせよ、牡蠣は産地が分かっている安全なところで購入するのが安心ですね。

絶対に役立つ潮干狩りグッズ

かしこいバケツ

潮干狩り中の休憩イスとしても使用もでき(耐荷重100kg)、中かごがあるので貝の出し入れも簡単にできる潮干狩りの新定番グッズです。

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17リットルが大きすぎる場合は10リットル版もあります。

忍者熊手

潮干狩りの定番です。網がついているため、普通の熊手よりも圧倒的に便利です。

マテ貝ホイホイ

マテ貝取りに活躍するマテ貝ホイホイです。

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マリンシューズ

牡蠣などの殻から足を守るためにマリンシューズは必須です。

そり

そりは砂浜で荷物を運ぶのに活躍するツールです。江戸川放水路では、広い砂泥が広がる西側の加工エリアで活躍します。

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ネットで検索してみると、多くの人がそりを潮干狩りの移動ツールとして利用していることが分かります。

夜中に潮干狩りする際の注意点と必要グッズ

真冬の夜中ということで、防寒対策とヘッドライトが絶対に必要です。

シューズはできるなら、内側がフリースになっている防寒用長靴が良いでしょう。

手袋も絶対に必要です。こちらも防寒・防水対策のものが良いでしょう。

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あとはホッカイロです。僕らはホッカイロは靴下用、洋服用、ポケット用と3種類用意しました。マグマはポケットに入れて、手が冷えた時に使いました。

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ホッカイロ
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ヘッドライトは何でもいいと思いますが、なるべく明るく、長持ちするものが良いでしょう。

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